NASって何?SANって何?

勉強のきっかけになった過去問

NAS(Network Attached Storage)の特徴と,特徴を生かした適用業務について述べたものはどれか。

  1. 各種OSからファイルを共有することができるので,データを交換する業務に適している。
  2. データの読み書きを高速に行うことができるようになるので,負荷が高い業務に適している。
  3. データベースのデータを扱うことが容易なので,簡易言語で情報検索を行う業務に適している。
  4. ファイルの改ざんを監視することが容易なので,個人情報を管理する業務に適している。

分野別過去問題テクノロジ系 システムの構成 No.28

NASはファイルサーバです。

簡易なコンピュータ本体にハードディスクやSSDなどの記憶装置と、ネットワークインターフェース、OS、管理用ソフトウェアなどを内蔵したファイルサーバ専用機で、記憶装置をネットワークに直に接続したように扱うことができる
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http://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1402/13/tm_1402_nas1_01.jpg

NASが繋がるネットワークはTCP/IPネットワークです。

ネットワークに繋ぐのでみんなで使えます。

NASはパソコンに1対1で繋ぐのではありません。
ネットワークに対して繋ぐので、そのネットワークにつながっているパソコンで使えます。
アクセス権限を設定して決まった人々だけで使うことだってできます。

個別にファイル管理するよりもNASのほうが記憶領域の有効活用できます。

個々のパソコンに付いているハードディスクの空きスペースは、それぞれの人がどんな使い方をしているかによってまちまちです。

大量のデータを保存している人のハードディスクスペースが足りなくなる一方で、あまりデータを保存していない人のハードディスクスペースが余るというのは効率が良くありませんが、NAS であればそれぞれの人が必要に応じてスペースを利用できるので有効活用ができます。
navi.dropbox.jp

ネットワークに接続された各種OSでのデータ共有ができます。

SANはネットワークです。

複数のコンピュータとストレージ(外部記憶装置)の間を結ぶ高速なネットワーク。
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SANは2種類あります。

FC-SANはファイバチャネルを使用したネットワークです。

接続にFibre Channel(ファイバーチャネル)を使います。
ファイバーチャネルっていうのは・・・

コンピュータ本体と外部記憶装置を接続するのに利用されているデータ転送方式
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通信プロトコルは、FCP(Fibre Channel Protocol:ファイバーチャネルプロトコル)です。

IP-SANはIPを使用したネットワークです。

接続にEthernet(イーサネット)やTCP/IPネットワークなどの汎用的なネットワーク技術を使います。
イーサネットっていうのは・・・

有線のLAN (Local Area Network) で最も使用されている技術規格
イーサネット - Wikipedia

通信プロトコルは、iSCSIやiFCP・FCIP(Fibre Channel over IP)です。
LANなど汎用のコンピュータネットワークとは切り離されて使われます。
なので、LAN側の機器や回線に負荷をかけずに大規模なストレージを構築することができます。

おまけ

NAS電池は電力貯蔵システムです。

多分、ファイルサーバのNASとは関係ないと思います。

負極(マイナス極)にナトリウム(Na)、正極(プラス極)に硫黄(S)、両電極を隔てる電解質ファインセラミックスを用いて、硫黄とナトリウムイオンの化学反応で充放電を繰り返す蓄電池(二次電池)です。
www.ngk.co.jp